懐かしい祭りの音が聞こえるわが村社
四十九歳年祝い
四十九歳の厄払いに松尾神社でお祓いをしてもらった久しぶりに顔を合わせた同級生
顔ぶれを見るとウンウン、増えている。
顔のシワと白髪!
男どもを見ると減っているものもあった
頭の毛である。寂しい限りです。
女性を見るとそれ相応に年を重ねているようである。
よく見ると男どもに増えているのがもう一つ有った。
ポッテリお腹と目方!
あんた関取でもやれる!
少年のころの思い出
その1
小さいとき、お小遣い十円の時代、村社のお祭りには百円もらえた、夢のような出来事が年に二回お正月と村社のお祭りである。
喜び勇んで百円を握りしめ外へ、神社へ続く道は出店でいっぱい、鉄砲を買おうかお菓子にしようか店を覗きこむ。あれもこれも夢いっぱいであったが佐藤商店(きぐんつぁん)の角を曲がるころ持ち金0に気づく、慌てて家に戻り、父ちゃんもう百円頂戴!ゲンコツが見えたかと思うと目の前に星がクルクル回っているその後の記憶はない。
その2
昭和三十年代、お祭りの出店の中に焼きそば屋があった、腹を減らした子供が思わず一口世の中こんなに美味いものがあったのか!夢中で食べて帰った。
次の日、畑のキャベツが二~三個減っている。
そういえば、肉も麺も少なかったがキャベツはやたらと多かった。
その3
お正月、元朝参りに行くと午前一時ごろみかんとお餅が振舞われる、皆は両手を上にかざし受け取ろうとする。
前掛けを広げたオバちゃんと、手を踏まれるの覚悟で下を探った子供が一番収穫が多かった。
その4
松尾神社の境内には土俵があった、部落対抗の相撲大会が開かれるほど子供たちでいっぱいであった。
中学一年のころ、九区先鋒で土俵に上がった。相手は二年行司の「ハッケヨイノコッタ」のタが聞こえる前に土俵の外へ、張り手一発!
中学生のころの一年の差は大人と子供ぐらいの体力差があった。
今はその土俵もない。
その5
境内のご神木の杉の木にミツバチの巣があったのをご存知かな?
カネバチではないミツバチであった。私が熊であったなら迷わず手を突っ込んだことだろう。
(菊池 伸一)