ここからみんなが巣だっていった
梁川で生まれ育ったひとなら、誰でも通った梁川小学校。
今から百四十二年前、明治六年という早い時期に創立されてこれまで、多くの子供たちが、ここで学び、ここで遊び、大きく育って、巣だっていった。
校舎は何度か建てなおされたけれど、ふるさとの小学校「梁小」への思いは、世代を超えても変わっていない。
梁川小学校は、教育の原点であるばかりでなく、地域の中心であり、地域の核であり、梁川で生まれ育った人々の心の原点でもあるのだ。
最盛期には生徒数が八百人もいたことがあったが、今は少子化のせいで、生徒数は六学年合わせて四十名ほど。でも、同じ年に新一年生になり、ともに育って、ともに卒業した、同期の友達の顔は校舎の姿とともに永遠だ。
これからも、この梁川小学校に多くの子供達が集い、明くたくましい、活気あふれる声がいつまでも聞こえる梁川小学校であることを誰もが願っている。
(菊池 勝哉)