樹齢五百年の天然記念物
「種蒔桜」について
樹齢四百年とも五百年とも言われており、当地域では、この桜が咲く頃に種モミを蒔いていました。
四月下旬の、「さくらまつり」は今年で第六回目であり、集落の火防祭、地元の獅子躍りの演舞及び生涯学習部主催の「歩け歩け大会」等も行われることから、沢山の花見客及びカメラマンにもお出でいただき、地域も明るくなっております。
しかし、過去には、伐採除去の危機もあったと聞いております。
終戦後、お米が貴重な時代で、スズメが周辺田んぼの米をついばみ、その際の宿り木となっていたこと、また、猿ヶ石土地改良区東部幹線水路及び圃場整備時にも米づくりを優先することから、伐採除去も検討されたが、工事発注元の職員及び学識経験者等の意見から、伐採されず工事が実施されました。
また、平成初期の頃、隣接の東部幹線水路補修時、地元でも「種蒔桜」保存の気分高まったことから施工業者の協力で支柱設置等周辺環境整備をしていただきました。
その後、平成二十年農水省から「農山漁村(ふるさと)地域力発掘支援モデル事業」の採択をいただき、寄生木及び枯れ枝の撤去、併せて活性液の散布等維持管理を進めたことから開花数も増えたように思っております。
しかし、事業は政権交代からか、二年で終了し、その後は自己資金等を充当し、維持管理を継続しております。
その結果、平成二十四年には奥州市天然記念物に指定されました。
また、二十七年には、奥州市の「市民公益活動団体支援事業」を活用して、抜本的に補修を実施したところであります。
「種蒔桜」には、地区内外からもご支援をいただいておりますので、今後も地域の宝として保存活動を継続していきたい。
(小澤 祐耕)